子どもも自分も口にするものだから、安心・安全でおいしい野菜づくりを追求しているよ。
朝採りのゴーヤー・きゅうり・コーンを新鮮なうちに「うるマルシェ」へ
有機微生物を利用したEM農法で減農薬のゴーヤー、きゅうり、コーンを生産している久場俊康(くば としやす)さん・久場さおりさんご夫婦。うるま市石川の畑に俊康さんを訪ねてお話を伺いました。
2005年ごろに農業を始めたという久場さんご夫妻は現在、約130〜150坪の畑4面でハウスもののゴーヤーやきゅうり、露地もののスイートコーンを栽培しています。畑しごとを担うのは俊康さん。出荷を担当している奥さんのさおりさんやスタッフと、今日もうるマルシェにおいしい野菜を届けてくれます。
「地中からの水分や栄養分を最大限に蓄えた早朝は、野菜の収穫にベストなタイミング。毎日鳥より早く起きて、朝5時には畑に出ているよ」と笑う俊康さん。ゴーヤーときゅうりは一年365日出荷、5月上旬から下旬にかけては、それにスイートーコーンの収穫が加わります。
農業を始める前は客船の操舵士(そうだし)や建設業にたずさわっていた俊康さんですが、「ある日突然農業がやりたくなったんだよね」と、農業を営んでいたさおりさんの兄弟のもとで修行して独立。はじめはゴーヤーの栽培に取り組んだといいます。
「家族も自分も口にするものだから、安心・安全でおいしい野菜が食べたいさぁ。さらに僕が目指しているのは、エグ味がなく後味がすっきりした野菜づくり。それにはやっぱり土づくりが大きく影響するね」
俊康さんは自身でEM菌を培養し、台風などで収集された木のチップを利用して1年かけて土づくりをします。写真の畑の通路にあるのがそのチップ。これがEM菌の力で発酵し、栄養分豊富な翌年の土壌を作るそう。使用している肥料も豚肥や牛肥などの有機堆肥で、その農法は有機栽培に近いもの。今後はエコファーマー認定の取得にも取り組むのだと目を輝かせます。
毎日の収穫や土づくりのほかにも、ゴーヤーの受粉作業、とうもろこしの風・カラス対策や成長にともなう間引き、気温の変化に敏感なきゅうりの様子に気を配るなどなど、日々やることは盛りだくさん。
それらをほぼ一人でこなしているという俊康さんですが、「農業は今までやった仕事の中で一番楽しいさぁ(笑)」と、愛おしげに作物の手入れを続けます。なんだか見ているこちらまでほっこりします。
久場さんたちが愛情たっぷりに育て出荷する野菜は、どれも大ぶりでみずみずしく、甘みがあるのが魅力。採れたてシャキシャキでうるマルシェの店頭に並ぶので、新鮮なうちに味わってみてくださいね。
ちなみに俊康さんの一番の好物はさおりさんが作るゴーヤーチャンプルーだそうです。久場さんのゴーヤーは苦みが少ないので、薄くスライスしてそのままサラダにするのもおすすめですよ。
畑にお邪魔したこの日は、ベビーコーンやスイートコーンの収穫が間近でした。ヒゲまで甘いコーンは子どもからママやパパ、おじーやおばーにも大人気。見かけたら、ぜひとも手にとってみてくださいね! 久場さん、ありがとうございました!
※この記事は2020年4月の取材にもとづいて作成されたものです。